「暑気払いと納涼会って何が違うの?」

「どっちを使うべき?」

この疑問を解決できるように、ビジネスシーンでの使い分けやそれぞれの歴史・由来について詳しく解説しています。

暑気払いと納涼会の違いは?どっちを使うべきか迷ったら


一言で言うと、暑気払いは暑さを払って元気を取り戻すための集まりや飲み会、納涼会は涼しさを楽しみながら季節の風物詩として人と交流する夏のイベントです。

この章では暑気払いと納涼会の違いと使い分けを解説します。

暑気払いと納涼会の違い


✅暑気払いと納涼会の違い

暑気払い 納涼会
意味 暑さを払って元気を取り戻すための行事 涼しさを楽しむ夏のイベント
目的 社員の労い、夏バテ防止 地域交流、季節行事
開催時期 6月21日頃の夏至~8月23日頃の処暑 7月〜8月全般(夏のイベントとして広い)
使われる場面 会社の飲み会、部署の懇親会など内輪の集まり 地域イベント、取引先を招く懇親会

どちらも「夏の集まり」という点では共通していますが、暑気払いは労いのニュアンスが強く、納涼会は季節行事としてのニュアンスが強いという違いがあります。

暑気払いは、夏の暑さによって溜まった疲れやだるさを取り除き、心身をリフレッシュすることを目的とした行事です。

一方、納涼会は、涼しさを楽しみながら季節を味わうことを目的とした夏の風物詩的なイベント。

開催時期にも違いがあり、暑気払いは6月21日頃の夏至~8月23日頃の処暑、納涼会は7月~8月の間。納涼会の方が長い期間イベントとして行われます。

暑気払いと納涼会の歴史の違い


暑気払いと納涼会の違いを歴史に注目してみてみましょう。

暑気払いは、夏の体調不良を防ぐための“養生”として生まれた文化。

平安時代の文献にはすでに「暑気を払う」という表現があり、江戸時代には冷やし麦や瓜、甘酒などを食べて暑さをしのぐ生活の知恵として広まりました。

体を冷やし、夏バテを防ぐための実用的な行為が暑気払いの原型です。

一方、納涼会は平安時代の貴族の「夕涼み」がルーツで、暑さを避けながら自然の涼しさを楽しむ“季節の娯楽”として発展しました。

江戸時代には花火、屋形船、川開きなどが庶民の間で人気となり、夏の風物詩として大規模な行事へと成長しました。

現代になると、暑気払いは昭和以降の企業文化として社内の労い・コミュニケーションを目的としたカジュアルな飲み会として定着。

納涼会は企業・自治会・地域イベントなど幅広い場で行われる公式感のある季節行事として受け継がれています。

暑気払い?納涼会?どっちを使うべき?


暑気払いと納涼会、どちらの言葉を使うべきか迷う場合は以下のような使い分けをすると良いでしょう。

✅暑気払いと納涼会の使い分け

  • 暑気払い:部署の懇親会などカジュアルな夏の飲み会
  • 納涼会:地域行事や取引先を招くフォーマルな懇親会

ビジネスシーンでは、暑気払いはカジュアルで内輪向け、納涼会は季節行事としての公式感がある、と使い分けられることが多いです。

ただし、暑気払いに取引先を招いてはいけない、ということはありませんし納涼会を小規模な飲み会で行っても問題はありません。

あくまでも一般的な言葉の雰囲気なので、場の目的に応じて使い分けてくださいね。

暑気払いとは?【暑さを払って元気に!】


この章では暑気払いの本来の意味について詳しく紹介していきます。

暑気払いの本来の意味

暑気払いは、夏の強い暑さで起こる体の不調を取り除き、心身を整えるための行為を指す言葉。

昔の日本では、夏の食欲不振やだるさ、熱中症の前兆などを「暑気あたり」と呼び、それを和らげるための養生として暑気払いが行われていました。

江戸時代になると、この暑気払いの文化が広く定着します。

冷やし麦や瓜(スイカ・キュウリ・冬瓜など)、甘酒といった体を冷やす食べ物が親しまれ、暑さによる疲れを軽くする知恵として生活に根付いていました。

さらに、平安時代の文献にも「暑気を払う」という表現が見られるため、この文化は非常に古くから続いてきたことがわかります。

エアコンのない時代、人々は夏を乗り切るために暑気払いを行っていたのですね。

現代の「会社の暑気払い」は昭和以降に広まった企業文化で、社員の労いを目的とした夏の飲み会として定着し、今では社内イベントとして行われることが多くなりました。

もともとは夏を乗り切るための生活の知恵が、時代とともに企業の懇親会という形に変化して受け継がれています。

暑気払いの時期

暑気払いは、暦の上では 夏至(6月21日頃)〜処暑(8月23日頃) が暑気払いに適した時期とされています。

この期間は一年の中でも気温が高く、湿度も上がりやすいため、昔の人々は体調を崩しやすい季節として警戒していました。

そのため、体を冷やす食べ物を食べたり、涼しい場所で過ごしたりする「暑気払い」が生活の知恵として行われていたのです。

現代では、こうした暦の考え方を踏まえつつも、企業文化としての暑気払いは「7月〜8月上旬」に集中しています。

暑さからの疲れが出始める時期であり、夏の繁忙期に向けて気持ちを整える目的で開催されることが多いからです。

ビジネスシーンでの「暑気払い」

会社で行われる暑気払いは、夏の暑さで疲れが出やすい時期に、社員の労いとコミュニケーション促進を目的として開催される社内イベントです。

毎年恒例の行事になっているという会社も多いです。

もともとは夏の不調を和らげるための養生の考え方が語源ですが、現代では「夏の飲み会」という企業文化として定着しています。

暑気払いは、納涼会よりも内輪感が強く、カジュアルでリラックスした雰囲気が特徴です。

形式ばった挨拶や進行はあまり必要なく、普段話せない社員同士が気軽に交流できる場、という雰囲気がビジネスシーンでの暑気払いと言えます。

納涼会とは?【涼を楽しむ】


この章では、納涼会について詳しく紹介していきます。

納涼会の本来の意味

納涼会は、夏の暑さの中で「涼を楽しむ」ことを目的とした季節行事。

平安時代の貴族は、暑さを避けるために夕涼みを楽しみ、川辺で宴を開くなど、自然の涼しさを取り入れた行動をしていました。

この「涼を取る」習慣が、納涼の原型とされています。

江戸時代になると、納涼の文化は庶民にも広まり隅田川の花火や屋形船など夏の娯楽として定着します。

夜風を感じながら川辺で過ごすことが“納涼”として親しまれ、夏の風物詩として多くの人が楽しむ行事になりました。

現代の「納涼会」は、取引先を招く懇親会や地域の納涼祭など、幅広い参加者が集まる季節行事として定着し、公式感のある夏のイベントとして行われることが多くなっています。

もともとは自然の涼しさを楽しむための季節行事が、時代とともに企業や地域の交流イベントという形に変化して受け継がれているのです。

納涼会の時期

納涼会が行われる時期は、梅雨が明けて気温が一気に上がる頃から、お盆前後までの期間に開催されることが多く、夏の暑さの中で「涼を楽しむ」季節行事として親しまれています。

納涼の文化は、平安時代の貴族が夕方の涼しい時間に庭園や川辺で過ごす「夕涼み」を楽しんだことが原型です。

当時は日中の暑さを避け、夕暮れ〜夜間の涼しい時間帯に自然の風を感じながら過ごすことが“納涼”とされていました。

現代の納涼会もこの流れを受け継ぎ、梅雨明け後の7月中旬〜8月上旬、気温が下がり始める夕方〜夜の時間帯に開催されることが多いです。

企業ではお盆前の区切りとして行われることも多く、地域の納涼祭は7月下旬〜8月中旬に集中しています。

暑気払い・納涼会におすすめの食べ物・企画


暑気払いや納涼会というからには普段の飲み会とは少し異なる季節感・イベント感を出せると盛り上がります。

✅暑気払いにおすすめの食べ物

  • 体を冷やすメニュー:きゅうり・スイカ・冬瓜などの夏野菜、スイカ、冷やし茶漬け、かき氷など
  • スタミナをつけるメニュー:うなぎ、ニンニク料理、スパイス料理、辛い料理
  • 体を冷やす飲み物:冷たいビール、ハイボール、レモンワー、レモネード、ラムネ、冷やし甘酒

体を冷やす夏野菜や冷やし茶漬け、かき氷などは夏らしいメニューですね。

スタミナをつけて夏バテを予防するメニューを選ぶのも、通常の飲み会とは異なった雰囲気になるでしょう。

キンキンに冷えたビールやレモンのさっぱりしたお酒・ノンアルコールもおすすめ。

江戸時代の暑気払いドリンクである冷やし甘酒を用意するのも趣がありますね。

✅暑気払いにおすすめの企画

  • ビアホールやビアガーデン、屋外テラス
  • 屋形船
  • 浴衣・甚平で参加する
  • 手持ち花火
  • 夏祭り風の縁日ゲーム(ヨーヨー釣り、射的)など
  • スイカ割り

ビアホール、ビアガーデン、屋外テラスなど夏ならではの場所を選んだり、浴衣や甚平などで参加してもらったりすると夏のイベント感が出ます。

屋形船での納涼会は企業や団体でも人気で、特別感のある演出になります。

暑気払いと納涼会の違い|まとめ


暑気払いは、夏の不調を和らげるための“養生”が語源で、体を冷やす食べ物やスタミナ料理を楽しむカジュアルな社内イベントとして定着しています。

一方、納涼会は、夕涼みや花火など“涼を楽しむ”文化がルーツで、季節行事としての公式感があり、社内外の人が参加しやすい夏の交流イベントとして行われています。

暑気払いは「夏の疲れを癒やす内輪の飲み会」、納涼会は「涼を楽しむ季節イベント」という違いがあると言えるでしょう。